移行前『無職ソラリスの日常』

宇宙一のダメ人間を見て安心してもらうための日記。

【エッセイ】会社見学と結果待ちの日々の末路

 

現無職、会社が嫌になり3月末に辞めて以来無職生活を謳歌し、求職活動しているソラリスです。
思った以上に仕事がなく、約2か月コロナ自粛生活をしていた自分を若干恨みつつも、現在転職活動に勤しんでいます。

 

そんな日々の生活で何となく追い詰められながら、今回はとあるIT企業の説明会(というより選考)の様子をエッセイ風に書きました。

 

とある日、初めての会社説明会

 

派遣というものは、通常は会社見学をして、それから採用という形だったらしい。

しかし、今回は会社説明会といわれ、仕方なくスーツを着て向かうことになった。営業担当と駅で待ち合わせしてから行くらしい。

 

私は、朝から鬱々とした気分で会社に向かう準備をしていた。
家からは近くもなく遠くもない、絶妙な距離である。
電車で一時間以内であれば、「日本人なら我慢して通えよ」と言われる距離だ。

 

わざわざ一人暮らしするほどでもないし、実家から通える距離の範囲内で
仕事を探しているので、我慢できる距離ではあった。

英語を使う事務なので、そこそこ英語能力が求められそうだし、しかもそこその大企業であるし、私に務まるだろうかという懸念があった。

そしてその懸念は、的中することになるのだ。

 

雨のなか、電車に揺られ、駅に着くと、まだ30分以上前だった。
私はトイレで時間をつぶし、コンビニに寄る。営業担当が待っているとの
ことだったので、10分程前になり、ようやく渋々電話をかけた。

コンビニを出ると、スーツの男性とともに女性が二人立っていた。

どうやら、既にほかの候補者も一緒に集まっていたらしい。てっきり他の候補者は別々に行くものと思っていたので、既に集まっていることに少し焦った。


私は恐る恐るそれらしき集団に近寄り、営業担当の男性に会釈をした。

他の候補者の女性二人は、見た感じ派手ではなく化粧は地味めだったが、私と違い、もう少し大人びた格好をしているように思えた。

 

なぜなら私が、全身新卒生並みのリクルートスタイルだったからだ。
他の二人は私よりそこそこ年上であることを後で知ることになるのだが、彼女らはパンツスタイルだった。二人とも控えめな縦の縞柄のスーツに白いシャツ、髪型も私のように七三前髪に、後ろで縛ったザ・就活生スタイルではなく、ラフな雰囲気だった。

既に私は浮いていた。

 

さらに、その後喫茶店で自己紹介のやり方や職場の説明を受けたが、二人とも経歴が私よりも華やかだった。

なぜ派遣になろうとしたのだろうかと疑問に思うレベルだった。

私は、こういう女性たちと闘わねばならず、コロナというのは恐ろしいものだと改めて感じた。二人とも、随分転職活動には苦労しているようだった。

 

しかし、私よりかなり英語が得意そうな経歴を持つ二人であったが、フレンドリーで話しやすい雰囲気を醸し出してはいたので、私としては安心していた。

 

一人は韓国語も英語も日本語も話せるとかいう外国人の人(日本人みたいに普通に日本語話せる)で、もう一人は、つい最近まで、半年間カナダに留学していたという人だ。

 

我ながら大分委縮していたが、二人とは合間合間に、結構色々話ができてよかったと思う。

 

私は正直、全然良い感触がなかったので、受かった気があまりしないが、
在宅ワークを推進している会社らしかったので、個人的にはさすが大企業
といった感じだった。

 

受かる気はしなかったものの、候補者の女性の一人の言葉が、
私の中で小骨のように引っかかっていた。

「コロナじゃなければ、見学したら即採用って感じだったろうにね」

たしかに、通常なら派遣を雇うためにわざわざ説明会という名の選考会を開き、誰かを落とすような真似はしないだろう。書類選考さえ通れば、会社見学をしてそのまま採用、という流れが通常のはずだ。

 

二人とも、コロナのせいで就職活動が難航しているようだった。
私よりも明らかに良い経歴なのに、そんなに苦戦するのだったら、私なんて
当然ではないか、となぜか私は安心した。

一人は留学していた頃にTOEICを受けておらず、コロナのせいで受けられなかったことを悔しがっていた。4月に日本に帰ってきたので、私と同じく就活をせざるをえなかったらしい。VISAがとれなかったらしいが、恐らくコロナのせいなのだろう※カナダでTOEICを受けると日本の1万円以上の受験費がかかるらしい。

 

説明会では、私はたいしてアピールができなかったし、完全に負け戦のような気分ではあったが、大企業の包容力的なものを感じていたし、やはり良い人材は大企業に集まるのだなと実感していた。

 

温厚そうな所属部署の上司の一人が今回の説明係、というより面接官だったのだが、話を聞くと、この企業は在宅勤務の社員が多く、派遣も1週間通った後は在宅で働くらしい。

なんとも、大きな会社はすごいなと、改めて思うのだった。

 

……で、明日明後日に営業担当の人から結果を連絡するといわれていたが、結局三日も待たされ、挙句落選である。

 

予想はしていたので、既に別の派遣会社で10社以上応募して紹介してもらっていたのだが、この選考結果を待っていたので迷惑極まりない話であった。

 

「えっと、じつは、××会社の選考の件なのですが……残念ながら今回は他の候補者の方を採るということになりまして……」

 

そんな電話が、18時前にかかってきた。あの営業担当ではなく受付担当から電話が来る時点で落ちているのはわかりきっているし、思っていた以上に申し訳なさそうな声だったので逆に申し訳なくなった。

 

結果を急かすようなメールを送っていたし、昼にもまだ選考に時間がかかると電話をくれた。わざわざ嫌な結果を伝えるために電話をするのも、相当億劫だったに違いない。

 

別に良かった。結果待ちの時間は苦痛だったが、正直私はほっとしていた。英文書の作成とか海外との議会やメールとか、元々荷が重かったし、受かったら頑張らねばと思っていたので力が抜けた。

 

すぐさま、結果が分かったら連絡をくれと言われていた、別の派遣会社にメールしたら即座に返信が来た。

 

来週月曜までに連絡が来るらしい。まさか土日に連絡が来るのではと思うと少々怖いが、それはないと思いたい。

 

あーあ。また待つのか。

 

段々投げやりになってきた自覚はあるが、専門性を求めると求人がなく、都会に行くしかなくなってしまう。それに私には自信がない。

コロナの影響で未経験可の事務ですら経験者にとられるのだから、自分で応募して、近場をとるしかないのだった。

契約社員や正社員の仕事は遠くの方ばかり紹介されるし仕事内容・条件も合わないので、エージェント紹介の求人は現在はあまり見ていない。

 

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来週も転職活動は続きます(遠い目)

では、ありがとうございました!

 

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